日本の自閉症の若者・東田直樹さんの書いた
エッセイが20か国以上で翻訳されベストセラー!
自閉症の子どもを持つ、世界の多くの家族も救うことになった
この本を英訳したのは、
アイルランド在住の作家デイヴィッド・ミッチェル氏。
彼にも自閉症の息子がいる。
日本語教師の経験があるミッチェル氏は、
東田さんの本を読んでまるで息子が自分に語りかけているように感じたと言う。
息子はなぜ床に頭を打ちつけるのか、なぜ奇声を発するのか、
息子とのコミュニケーションをあきらめていたミッチェル氏に希望の灯がともった。
そしてミッチェル氏の訳した本は、
自閉症の子どもを持つ、世界の多くの家族も救うことになった。
ミッチェル氏はこの春に来日、東田さんと感動の対面を果たした。
これは、日本の自閉症の若者と外国人作家の出会いから生まれた希望の物語である。
跳びはねる思考 会話のできない自閉症の僕が考えていること
僕は、二十二歳の自閉症者です。人と会話することができません。
僕の口から出る言葉は、奇声や雄叫び、意味のないひとりごとです。
普段しているこだわり行動や跳びはねる姿からは、僕がこんな文章を書くとは、
誰にも想像できないでしょう。――(本文より)
著書『自閉症の僕が跳びはねる理由』の翻訳書『The Reason I Jump』が、英米でベストセラー入り! いま、世界が最も注目する日本人作家の最新刊。
人生とは、運命とは、幸せとは。
「生きる」ことの本質を、鋭く、清冽な言葉で考えつくした、驚異のエッセイ。
電子メディア媒体「cakes」の大人気連載がついに書籍化!
小学生の頃から絵本やエッセイなど、多くの作品を執筆してきた彼が、「ひとりの22歳の人間」として書いたエッセイ37本と、素顔が垣間見えるインタビュー4本を掲載。
何度でも読み返したくなる、珠玉の一冊です。
東田 直樹(ひがしだ なおき)とは
1992年8月生まれ、千葉県在住。
会話のできない重度の自閉症者でありながら、文字盤を指差しながら言葉を発していく「文字盤ポインティング」やパソコンを利用して、援助なしでのコミュニケーションが可能。
第4回、第5回「グリム童話賞」中学生以下の部大賞受賞をはじめ、受賞歴多数。
2011年3月にアットマーク国際高等学校(通信制)卒業。13歳のときに執筆した書籍『自閉症の僕が跳びはねる理由』(エスコアール)において、理解されにくかった自閉症者の内面を平易な言葉で伝え、注目を浴びる。
2013年、同著が『The Reason I Jump』として翻訳され、現在20カ国以上で出版。
米・カナダのamazonベストセラーランキングでそれぞれ1位、米NYタイムス紙のベストセラーリストで3位を獲得するなど、海外で異例のベストセラーとなっている。現在は、北海道から沖縄まで、全国各地で講演会を開催。
東京大学をはじめ、各大学や団体が主催するフォーラムや研修会においても多数登壇するなど、積極的に活動を続けている。
自閉症の僕が跳びはねる理由 会話のできない中学生がつづる内なる心
【出版の一説より】
僕たちは、自分の体さえ自分の思い通りにならなくて、じっとしていることも、
言われた通りに動くこともできず、まるで不良品のロボットを運転しているようなものです。
いつもみんなにしかられ、その上弁解もできないなんて、
僕は世の中の全ての人に見捨てられたような気持ちでした。
僕たちを見かけだけで判断しないで下さい。
どうして話せないのかは分かりませんが、僕たちは話さないのではなく、
話せなくて困っているのです。自分の力だけではどうしようもないのです。
自分が何のために生まれたのか、話せない僕はずっと考えていました。
僕は筆談という方法から始めて、
現在は、文字盤やパソコンによるコミュニケーション方法を使って、
自分の思いを人に伝えられるようになりました。
自分の気持ちを相手に伝えられるということは、
自分が人としてこの世界に存在していると自覚できることなのです。
話せないということはどういうことなのかということを、自分に置き換えて考えて欲しいのです。
「自閉症の僕が跳びはねる理由 会話のできない中学生がつづる内なる心」一説より